ペアリングとは

一般的には結婚や婚約を象徴するために交換される2つの指輪のことを指します。
日本ではどちらかというとまだ結婚していないカップルがふたりでつけるリングを表していることもありますね。
ペアリングは「組み合わせる」という意味を持っていて、夫婦やカップルの互いの愛情や絆を象徴するために使用されます。

一般的には、似たデザインや材料を選ぶことが多いですが、個々の好みやスタイルに応じて異なる場合もあります。
結婚式ではペアリング（結婚指輪）を交換します。
これは、お互いに指輪を手渡しし、相手の指輪を自分の指にはめるという形で行われます。

結婚指輪はペアリングでないとだめ？

厳密には決まりはありません。
結婚指輪としてペアリングで販売されているもののほうがデザインに統一感が有り、ふたりで着けているという感覚が強いために選ばれているということです。

中にはそれぞれにデザインやファッションの好みが異なるので、異なるデザインの指輪を結婚指輪とする夫婦もいます。
その場合でも、金属の材質を同じにしたり、色は異なってもデザインを同じにしたり、まったく異なるリングだけれど刻印だけはお揃いで入れたり、おふたり独自の工夫でペア感を演出しています。

ペアリングは無難

ペアリングがおすすめであるかどうかは、カップルの好みや価値観によって変わることがあります。
重要なのは、ふたりの間で共通の意思決定を行い、お互いが心地よく感じる指輪を選ぶことです。

結婚指輪は、ふたりの特別な絆や愛情を象徴する大切なアイテムです。
特にこだわりがないのであれば、ペアリングでセット販売されているものを選ぶのが無難でしょう。

マッチングリング

マッチングリングは、男性用と女性用の指輪がデザインや素材で一致しているスタイルです。
デザインや装飾がシンプルであり、似たような形状や意匠を共有しているため、統一感があります。
2つともストレートリングで模様も同じ、ウェーブやツイストデザインが似ているなど。

インターロッキングリング

インターロッキングリングは、ふたつの指輪が組み合わさって一つのデザインを形成しているスタイルです。
これは、パートナーシップや結びつきを象徴するため、人気があります。
よくあるのが2つのリングを重ねるとハートが浮かび上がったり、刻印の文字が繋がって意味のあるセンテンスになったり。
よりロマンチックなペアリングと言えます。

ダイヤモンドリング

ダイヤモンドを用いた結婚指輪は、エレガントで華やかな印象を与えるスタイルです。
一般的に女性用の指輪にダイヤモンドがセットされ、男性用の指輪にはシンプルなデザイン、もしくは内側にダイヤモンドが使用されることが多いです。
ダイヤモンドだけではなく、誕生石やお好きなカラーストーンをお揃いで入れることもあります。

クラシックバンド

クラシックなバンドスタイルの結婚指輪は、シンプルなデザインでありながら、洗練された魅力を持っています。
一般的に金属（例：ゴールド、プラチナ）単体で作られ、装飾は有りませんが、幅や厚みには個々の好みに合わせて変化があります。
指輪をつけたことがない方にもおすすめなプレーンリングです。
お揃いという観点からも非常にやりやすいでしょう。

エンゲージリングとマリッジリングの組み合わせ

エンゲージリング（婚約指輪）とマリッジリング（結婚指輪）の組み合わせも人気があります。
ジュエリー専門店ではセットリングという名称で販売されているでしょう。
女性のエンゲージリングとマリッジリング、男性のマリッジリングの合計3本の指輪のセットです。

エンゲージリングは一般的に中央にダイヤモンドがセットされたリング。
セットリングのマリッジリングは、エンゲージリングと重ねつけをすることが前提のデザインになっていて、一緒に着けるとぴったりとはまる感覚があります。

おすすめの素材

一般的に結婚指輪に使用される素材には、以下のようなものがあります。

プラチナ

プラチナは希少価値が高いハイクラスな素材であり、耐久性と輝きがあります。
また、アレルギーを起こしにくい素材でもあります。
色は純白で新婚らしく、劣化の心配もありませんので、一生ものとして使用するマリッジリングとしては申し分ない素材と言えるでしょう。
ただし希少価値が高いため、価格が高い傾向にあります。
Pt900やPt950など純度によっても価格が変動します。

ゴールド

ゴールドは、イエローゴールド、ホワイトゴールド、ピンクゴールドなどのバリエーションがあります。
ゴールドは柔らかい素材であり、純度によっても価格や耐久性が異なります。
K18が一般的に結婚指輪や婚約指輪で使用される純度です。
ゴールドの結婚指輪も人気があります。

ステンレス

ステンレスは強度と耐久性があり、腐食や変色に強い素材です。
比較的手頃な価格で入手できるため、結婚指輪の素材として選ばれることもあります。

チタン

チタンはスポーツ選手のアクセサリーとして使われているのが有名。
肌に触れる金属としては、プラチナよりもアレルギーを起こしづらいことで、こちらを選ばれる方もいらっしゃいます。
色はホワイトカラーで、少し重厚感のある黒っぽさのある輝きを感じます。

パラジウム

パラジウムはとても硬い金属です。
プラチナは本来非常に柔らかい金属であるため、プラチナ100%ではよっぽどの特殊加工をしない限り、変形のリスクが有る金属になってしまいます。
そこでプラチナと同系色のホワイトカラーのパラジウムを割金として混ぜることで、装飾がしやすく、それでいて強度も保たれるプラチナが完成します。
最近の技術向上で、非常に硬いパラジウムも成形することができるようになりました。
プラチナに似ているのに安価に作ることができるため、予算があまりない方にもおすすめです。
ただし金属アレルギーが出やすい方には、推奨はできません。

おすすめしない素材

ファッションリングとしてはよく販売されていますが、結婚指輪としてはどうしてもおすすめできない素材もあります。

シルバー

シルバーは比較的安価な素材であり、シンプルで洗練された印象を与えます。
ただし、シルバーはお手入れをしないと黒ずんできます。
かなり柔らかい素材であり、他の素材に比べて傷がつきやすいという特徴がありますので、お手入れに注意が必要です。
クロムハーツなどのように、シルバージュエリーがブランドアイコンで、そのブランドが大好きだからペアリングとして選びたい！という事情がない限りは、結婚指輪としては避けるのが得策です。

純度の低いゴールド

ゴールドは結婚指輪として人気の素材ではありますが、純度が低い場合はおすすめできません。
ファッション性があり、価格が安価で惹かれるのも無理はありませんが、K10といった表記のあるものは、普段使いのファッションアクセサリーとして販売されています。
何回か着けていると錆びたりメッキが剥がれたり。
シルバーはシルバー磨きを使えば新品のように復活することもありますが、K10のゴールドはそうもいかず、長く使う上では致命的です。
ただしK18は結婚指輪として使って問題ありません。

デザインのバリエーションでそれぞれ選ぶなら

一人がシンプルなデザインの結婚指輪を選び、もう一人がエレガントな装飾が施されたデザインの結婚指輪を選ぶというように、個々の好みに合わせたデザインにしたなら、素材を合わせるとペアのように見えます。
例えばプラチナ同士、ゴールド同士など、色がキーワードとなります。

異なる素材にしたいなら

異なる素材を組み合わせてペアリングを作成する方法です。
一方の指輪をプラチナで作り、もう一方の指輪をゴールドで作るといったように、好みの色が分かれることがあります。
その場合にはデザインを統一してあげると一体感が生まれます。

カスタムオーダー

専門のジュエリーデザイナーに相談して、異なるデザインや素材でカスタムメイドのペアリングを作成する方法です。
デザイナーとの相談を通じて、個性や好みを反映させたオリジナルのペアリングを作成することができます。
価格はお高めにはなりますが、おふたりが本当に納得してデザインを選びたいなら、よい方法でしょう。

全く違うけど刻印はお揃いで

色もかたちも全く好みが違うということは意外とあります。
どちらかが妥協することもありますが、そうでない方も増えてきています。
結婚指輪といえど、おふたりで手を揃えてお披露目するという機会は実際殆どありません。
いつもはそれぞれ着けているわけですから、選ぶ基準は自分が好きだと思えるものが一番に決まっています。
その場合でも、内側の刻印はしっかりと入れていただくことで、ペアリングとしての機能は満たせます。

2万円以内

2万円以内でもプラチナで結婚指輪として販売されている指輪は見つかります。
ペアで2本ですと、4万円程度。
特徴としては、コストカットのために素材を工夫したもの、プラチナなどの上質な素材では細身のすっきりとしたデザインが目を引きます。
1.5mm幅で19,800円のプラチナマリッジリングはとてもお求めやすく、人気です。
指輪をつけなれない方には特に好評のようです。

5万円以内

5万円以内は、安い結婚指輪の中でも長く使うことも考えられている、しっかりとした幅と厚みを確保することが出来ます。
幅は2mmから3mm程度がどの指にも合って、安心も感じられる幅と言われています。（もちろん指の細い方、太い方では変わってきますが）
プラチナやゴールドを使った、シンプルなデザインも楽しめそうなバランスの良い価格帯です。

10万円以内

10万円以内もあれば、結婚指輪はどのようなデザインでも選べるようになってきます。
幅広リングや、ウェーブ・ツイストも取り入れてスタイルアップしてくれるリング、ダイヤモンドや誕生石を取り入れたリングもあります。
アフターメンテナンスが充実しているシリーズもあるかもしれません。
サイズ直しや磨き直しが無料など、長く使う上で大切な要素です。

予算をだいたい考えておく

結婚指輪の価格は幅広く、予算に応じて選ぶ必要があります。
事前に予算を決めておくことで、選択肢を絞り込み、無理のない範囲内での選択が可能になります。
店頭で見ていると、こちらの方が機能的、デザインがいいなど、希望がでてくるかもしれません。
その場合は、予算と相談しながら決めてください。

好みやライフスタイルに合わせる

結婚指輪は長く身に着けるものですので、自身やパートナーの好みやライフスタイルに合わせたデザインや素材を選ぶことが重要です。シンプルなデザインや耐久性の高い素材を好む場合や、特定の宗教や文化に基づいたデザインを選ぶ場合など、自分たちの価値観や個性を反映した選択をしましょう。

時代に左右されないデザインを選ぶ

結婚指輪は長く身に着けるものですので、できれば流行に左右されずに長く愛されるデザインを選ぶことが望ましいです。クラシックなスタイルやシンプルなデザインは、時代を超えて愛されています。

サイズの確認をする

結婚指輪はふたりの指にぴったりとフィットする必要があります。指のサイズを正確に測定し、指輪が快適に装着できるサイズを確認しましょう。
必要に応じて、サイズの調整が可能な指輪を選ぶことも考慮してください。

ジュエリーショップや専門家のアドバイスを受ける

ジュエリーショップや専門家に相談することで、品質や素材、デザインについての詳細な情報やアドバイスを得ることができます。専門家の意見を参考にしながら、最適な選択をしましょう。

結論としては、おふたりの自由・個々人の自由ですが、ペア感がほしいなら、素材かもしくはデザイン、刻印などを統一してあげるのがおすすめです。

プラチナは、結婚指輪の素材としては最上級と考えてください。
しかし、それ以外にも選択肢はもちろんあります。

ご予算については、ジュエリーショップのホームページやネット通販で、事前にチェックしておくとわかりやすいと思います。