ダイヤモンドの偽物はどんなもの?その種類や特徴、本物との違いは?
ダイヤモンドには模造品が多く、よく似た見た目のストーンを使ったジュエリーがたくさん流通しています。
「天然のダイヤモンドが欲しいと思っていたのに、違った!
」という事態だけは避けたいものですよね。
ダイヤモンドの模造品についてご紹介いたします。
どんなものがダイヤモンドの偽物なの?
「ダイヤモンドのジュエリーを購入したはずなのに、妙に価格が安かった」
「通販でジュエリーを購入したけど、本物なのか怪しい」
ダイヤモンドには模造品が多く、よく似た見た目のストーンを使ったジュエリーがたくさん流通しています。
フェイクダイヤモンドがダメというわけではなく、代替品としてカジュアルに楽しむアクセサリーと割り切って使う分には、とても良い品ではありますが「天然のダイヤモンドが欲しいと思っていたのに、違った!」という事態だけは避けたいものですよね。
本物と偽物の決定的な違い
本物のダイヤモンドと偽物の決定的な違いは「天然か、人工か」。
そしてそれは価格にも反映されます。
天然ダイヤモンドは産出量が少なく、また限りある資源であるために、希少価値が高くなります。
また人工ダイヤモンドの中には、成分すら異なるものも存在します。
本物の成分が炭素だけなのに対して、偽物は酸化ジルコニウム・ガラスなど、様々な成分からできています。
成分はまったく違うが見た目がよく似ていて、加えて安価に手に入る物質が基本となります。
しかし最近はその成分すら同じと言うフェイクダイヤモンドも登場しています。
ダイヤモンドの代替品は多くの種類があるのです。
ではどのような種類のフェイクダイヤモンドがあるのでしょうか?
模造ダイヤモンド
模造ダイヤモンドは、様々な素材を用いて人工的に作られている石。
模造ダイヤモンドで有名なのは「スワロフスキー」です。
スワロフスキーは、クリスタルガラスをスワロフスキー社独自の特殊な技術でカットし、ダイヤモンドのような見た目に成形したものです。
現在では安価なアクセサリーの他に華やかなパーティ用のコスチュームジュエリーとしても使用されています。
模造ダイヤモンドは実は19世紀初頭にはじまり、現代に至るまで長い歴史があります。
天然石ではありませんが、アクセサリーとして人気があるのです。
合成ダイヤモンド
合成ダイヤモンドは、天然石であるダイヤモンドを、人工的に生成したものですが、なんと!合成ダイヤモンドは成分も見た目も天然ダイヤモンドと同じというから驚きです。
天然ダイヤモンドは何億年かけて圧縮されますが、合成ダイヤモンドは工場にて数週間ほどでできあがります。
価格は天然石の半分以下と、安価で入手しやすいので、納得して購入するならとてもお得とも言えます。
実際は、合成ダイヤモンドには価値は付けられませんので、ファッションとして楽しむという目的をおすすめします。
人工ダイヤモンド
人工ダイヤモンドとは、宝石の代替品として作られた安価な石です。
イミテーションとも呼ばれ、模造ダイヤモンドと同じように様々な原料を用いて、人工的に製造されています。
低価格帯のアクセサリーに使用します。
キュービックジルコニアやモアサナイトが有名です。
ダイヤモンドの代替品の中でもっともポピュラーに出回っています。
ダイヤモンドの500分の1ほどの価格とも言われており、アクセサリーなどは破格の価格で販売されています。
残念ながらキュービックジルコニア大きいものは安っぽさが感じられますが、小さいサイズのジルコニアはダイヤモンドとよく似ており、一瞬見た感じは区別がつきません。
キュービックジルコニアよりさらにダイヤモンドに似ていると言われているのがモアサナイトです。
石の硬度、光の屈折率がダイヤモンドに近いため、輝きも十分。
完全に人工的に作ることができますので、コンフリクトフリーストーンとしてSDG’sの観点から注目されています。
天然ダイヤモンドであることの意味
ダイヤモンドの模造石を3種類に分けてご紹介しました。
こういった模造品はかなり安く手に入れることができます。
一方で本物の天然ダイヤモンドは希少価値が高いため、ジュエリーは高額になります。
ファッションとして楽しむぶんには、模造品で十分という場面もあるでしょう。
しかし、模造品には素材としての価値はありません。
資産価値や、大切な人に贈るギフトなど、価値のあるものを購入したい!と言う場合には模造石は不向きです。
ご予算が許すなら、本物のダイヤモンドをおすすめします。
ダイヤモンドが本物か偽物か、調べ方を知りたい!
ダイヤモンドに非常によく似た模造石ですが、ある程度のレベルまでは自宅で簡単に判別する方法があります。
屈折率や熱伝導率などを利用して、調べてみましょう。
息を吹きかける
キュービックジルコニアやモアッサナイトでも使用できる方法です。
石に息を吹きかけてからの曇りがすぐに消えれば本物のダイヤモンドです。
CZやモアッサナイトは曇りが消えるスピードが遅いです。
同時に両方の石が準備できれば調べることができます。
紙に書いた線を透かして見る
裸の石の状態であれば、紙に書いた黒い線の上に乗せて判別できます。
天然ダイヤモンドの場合にはその屈折率の影響で、下に書いてある線を確認することができません。
その他のほとんどの石では線をそのまま通して見ることができるので、確認することができます。
ただし、モアサナイトでは判別することができません。
本物のダイヤモンドは「4C」で評価される
4Cとは天然ダイヤモンドにグレードをつけ、価値を可視化する評価基準。
- ダイヤモンドの重さを表す「カラット(Carat)」
- 透明度を表す「クラリティ(Clarity)」
- 色合いを評価する「カラー(Color)」
- 研磨技術の度合を示す「カット(Cut)」
以上の4つの項目を評価したものです。
それぞれの項目が優れているほど、ダイヤモンドの価値と価格は高くなります。
【ダイヤモンド選びの基礎知識】ダイヤモンドの評価基準4Cとは?
Carat:大きさ・重量
カラットは、ダイヤモンドの重さの単位であり、数値が大きいほどダイヤモンドのサイズも上がります。
カラット数によってダイヤモンドのサイズは異なり、例えば0.1〜0.4ctなどファッションリングに人気なサイズは直径約3mm〜5mm、1ctと大きなものは約6.5mm程度です。
微々たる違いと思うかもしれませんが、実際指にはめてみたり、ネックレスとして着けてみたりすると、0.1ctの違いでも、大きさの印象は異なります。
Color:色
カラーはダイヤモンドの色合いを表します。
無色透明のものほど価値が高くなります。
最高グレードはDカラーとし、G〜Jカラーはほぼ無色、K〜Mはわずかな黄色、N〜Rは非常に薄い黄色、〜Zは黄色に分かれます。
無色透明に近くなればダイヤモンドは貴重になるのです。
反対にダイヤモンドは様々な色を持っているカラーダイヤモンドというジャンルもあり、ブルーやピンクなどのファンシーカラーは反対に美しいと評価されることもあります。
ダイヤモンドのカラーグレードとは?ファンシーカラーダイヤ・蛍光性についても解説!
Clarity:透明度・キズや内包物
宝石の透明度を表すクラリティ。
ダイヤモンドの表面に傷がないか、内部にある天然の内包物がどれほど少ないかを評価するものです。
数や大きさ、位置や内包物の種類によって美しさが決まります。
天然のダイヤモンドはほとんどが何かしらの内包物などを有しています。
反対に店頭でジュエリーとして購入できるものは、ほとんどが何か特徴を持っています。
内容物が肉眼で確認できないダイヤモンドほど、価値は高くなります。
ダイヤモンドのクラリティとは透明度。グレードの選び方はどうする?
Cut:カット
カットは人為的にダイヤモンドの形を成形する技術力を測ります。
ダイヤモンドの多くはラウンドブリリアントカットという特有の形でカッティングされます。
規格に沿った美しいものであれば価値が高まります。
カットが正しく美しいことは輝きに直結するからです。
特にこの項目は4Cの中でも優先するという方も多いです。
大切なのは、信頼できる販売店からの購入・専門機関の鑑定書
本当に天然ダイヤモンドか調べたいなら、専門の鑑定機関で鑑定してもらうことが一番です。
海外ではアメリカのGIA、日本ではCGLなど、他にもいくつもの鑑定機関があります。
こういった機関は個人の依頼も引き受けてくれますので、ダイヤモンドが裸石である場合に限りますが、相談してみると良いでしょう。
また、これからダイヤモンドを購入する場合には、必ず鑑定機関の鑑定書がついているかどうかを確認するようにしましょう。
鑑定書が付いているダイヤモンドは安心と言えますが、そもそも偽物を本物と偽って販売するなら、鑑定書は全く別の石の結果を使っているだけで、石は偽物ということも十分に考えられます。
最終的に大切なことは、そのショップ自身が信頼できるか否かということです。
まとめ
ダイヤモンドの模造品と見分け方についてお話ししました。
模造品だからと言って偽物だから悪いものというわけでもなく、使用用途が違うだけということだけはお伝えします。
しかしながら、天然ダイヤモンドの輝きと価値は不動のもの。
これからも憧れの存在として君臨することでしょう。
ダイヤモンドの価値は鑑定機関にて測ることができます。
信頼できる機関の鑑定書をきちんとつけてくれるショップでジュエリーを購入することが大切です。