チャペルや神前で挙式をし、披露宴に大勢のゲストを呼ぶのが、かつての結婚式のベターなスタイルでしたが、今では違います。

特に、感染症の猛威があってから、最近では身内だけでアットホームな結婚式を行うカップルも増えています。
「本当に大切な人に感謝をしっかり伝えたい」と考えるなら、身内だけの少人数挙式はメリットの多い選択肢のひとつです。

今回は身内だけの披露宴について解説いたします！

ゲスト数30人以下で行う結婚式は、小規模とされています。
最近では、両家の家族のみで行う「家族だけの結婚式」の需要が特に高まってきているそうです。

どこでも人数に関係なく挙式を行えるかというとそうでもなく、少人数結婚式に対応していない結婚式場も少なくありませんでした。
少人数歓迎の式場も多くなり、「2人から対応可」「ゲスト10人プラン」など、かなりのミニマルなお式も。

どんな人を呼ぶ？

少人数の結婚式におけるゲストの範囲はカップルによって色々です。
結婚式はまずふたりとご家族の意向も汲んで決めるのが一般的です。

家族のみ

最もシンプルな結婚式は、両家の両親だけを呼ぶスタイルです。
他にも親族がいれば、新郎新婦の兄弟・姉妹、その配偶者や子供もゲストに入るかもしれません。
家族だけといっても、新郎新婦も含めて10人前後の規模になることも。
会社や友人を招いての式と比べるとコンパクトな式になりますが、その分一人一人に向き合う時間が増えます。

普段なかなか感謝の気持ちを伝えることができないご両親に、今までの感謝を時間をかけて伝えることができるのが魅力です。
大規模な披露宴とは異なり、両家の会食の延長のようなカジュアルな食事会にすることができることがポイント。
肩肘張らない空間で、新しく家族になる両家の親睦を深める機会になります。

家族と親族

家族だけではなく親族も招いての少人数制の結婚式・披露宴を行うケースです。
両親や兄弟・姉妹だけでなく、祖父母、叔父・叔母、従兄弟なども呼ぶことになると、だいたい20～30人くらいの規模になるでしょう。
親族だけといっても、数えてみたら意外と多いかも知れません。

こちらも披露宴会場を貸し切るというよりは、結婚式と食事会のパターンにする方が多いです。
人数が多いためか、披露宴のように、祝辞をお願いする、演出を行うカップルもいるようです。
イベントで迷ったら、両親への手紙やギフト贈呈も盛り上がります。

家族と親族、親しい友人など

家族や近しい親族にプラスして、仲の良い友人を招待するケースも多いです。
友人まで招く結婚式は、はじめましての人も多いかも知れませんので、小規模でも挙式と披露宴のように、思い出のムービー上映、余興などを取り入れると気が楽です。
披露宴形式なら、ご祝儀制で行い、おもてなしや引出物などをしっかり用意しましょう。

家族や身内だけの結婚式のメリット

アットホームに過ごせる

身内だけの結婚式は、かなりアットホームな雰囲気になります。
いつもの会食会のような、和やかな雰囲気になるでしょう。

大規模な披露宴の場合、上司や同僚、友人なども「もてなさなければならない」というストレスを抱えるカップルも少なくありません。
しかも、家族や親族一人ひとりとお話をする機会は、本当に設けられないです。
身内だけの披露宴なら、ゲストとしっかり話をしたり、何枚か写真を撮ったりして家族の思い出作りとしてリラックスして式を進行することが出来ます。

費用が抑えられる！

これは気になる方は多いのではと思います。
大規模な結婚式・披露宴と比べると少人数の結婚式は費用が抑えられます。
会場使用料もリーズナブル、また演出などもいりません。
カップルからの持ち出し費用なしで結婚式を挙げることもできちゃうかも！？

準備期間が少なくて済む！

結婚式や披露宴の準備にはかなりの時間がかかります。
まずは、予約を取るところから始めますが、通常7～8ヶ月前から準備をはじめましょうというのが通例です。
それだけ期間があっても時間が足りないという先輩カップルも多いです。
しかし、身内だけの少人数制の場合、準備にかかる時間を大幅に削れます。

新郎新婦もゆっくり食事できる

披露宴での楽しみといえば料理です。
ゲストに喜んでもらえますし、披露宴の花形、こだわって料理を選ぶカップルは多いです。
しかし大人数の披露宴となると、せっかくの美味しい料理も新郎新婦はゆっくりと楽しむことは出来ません。
身内だけの式でしたら、新郎新婦も気兼ねなくしっかり料理を楽しめます。

家族や身内だけの結婚式のデメリット

式場の選択肢が狭まる

身内だけの結婚式・披露宴の場合、どうしてもゲストの人数が少なくなります。
結婚式場として運営している企業や、老舗と呼ばれるホテルや旅館での式の場合、大規模な宴会場での披露宴が前提となることもあります。

そもそも、少人数でできる会場がないため、選べる式場がかなり限られます。
ホテルでの披露宴の場合、50人以上の規模の会場がよく見られます。
この会場で挙式をするのが憧れという希望があったとしても、家族婚ではそれが叶わない場合もあります。

ご祝儀が少ない

招待するゲストの数が少なければ、もちろんご祝儀も見込めなくなります。
反面、ゲストが少人数制ですので、費用が少なく済むので大幅なマイナスにはならないでしょう。
ご祝儀が見込めないというデメリットは、結婚式にサプライズや装飾など、なにかしらの希望があるなら響いてくるかも知れません。

親族をどこまで呼ぶかの線引きが難しい

身内と言っても、どこまでの親族をゲストとして呼ぶのかは問題かも知れません。
普段から付き合いのある親族だけにするのか、血縁関係がある親族を全員呼ぶのかは、難しいところ。
親族がいるなら、いつかは別の機会に挨拶をする必要が出てくると考えると、もしかしたら呼んだほうが楽かもしれません。

盛り上がりに欠ける可能性がある

家族だけの結婚式は落ち着いた雰囲気になることが一般的。
盛り上がる結婚式にしたいというカップルにはボリューム不足かも。
新郎新婦がアルバムを作成したり、ケーキのファーストバイトを企画したり、少し演出を工夫するだけでもかなり違います。

親族の前でチャペルや神社仏閣で挙式を行なった後、レストランや個室のあるお店を貸し切って会食をします。
10人前後なら入れるお店は多いので、会食する場所の選択肢には困らないはずです。

人数が少し多くなるなら、お店を貸切ったり、結婚式場の小規模なバンケットルームを利用したり。
家族だけの場合は食事がメインの会食で構いませんが、親族も呼ぶ場合は会食と披露宴の間のようなイメージで軽い演出もあると場が和みます。
今までの感謝を伝えるよい機会になるでしょう。

流れ

1. 【準備】新郎新婦が式場入りし、衣装やヘアメイクを準備。
2. 【入場】新郎新婦が入場し、挙式スタート。
3. 【写真撮影】ウェディングドレスや白無垢で撮影しましょう。
4. 【食事会会場への移動】挙式終了後は、着替えて食事会の会場へ移動します。
5. 【新郎新婦のウェルカムスピーチ・乾杯】ゲストへの歓迎と感謝の挨拶があると結婚式らしさがでます。感謝の言葉を伝えることで、場が温まります。
6. 【食事・歓談タイム】歓談タイム。全員でひとつのテーブルを囲んで。
7. 【演出、余興など】ウェディングケーキのサーブやお酌をして回ったり、記念写真を撮影したり、オリジナルのムービーを上映したりするなど、簡単でも構いませんので用意しておくと喜ばれます。
8. 【謝辞（両家代表による挨拶）】ゲストへの感謝の気持ちを代表が伝えます。
9. 【新郎挨拶】式を締める最後のご挨拶になるので、改めて臨みましょう。
10. 【お開き】ゲストひとりひとりに御礼を伝えながら、ゲストをお見送りします。

一般的な披露宴の流れと似ていますが、肩肘張らずに考えられるのが魅力です。

所要時間は、挙式、入退場、挨拶や各種演出などに1時間、食事におよそ2時間、合計3時間ほどですみます。

費用の相場

50万円～175万円ほど。
食事会場が、専門のところか、それとも一般的なパーティで使えるレストランかでかなり変わります。

披露宴（食事会）

10人前後

新郎新婦に両家両親、兄弟姉妹を含めて多くて10人ほどが目安です。
食事会は個室でゆったり会話と食事を楽しむことになるでしょう。
特別な演出などを行わなくても十分楽しめます。

20人前後

祖父母やおじ・おば、いとこなど、近しい親族のみを招待すると、ゲスト数は20人ほどになるでしょう。
父母と友人だけという場合もあるかも。

30人前後

祖父母やおじ・おば、いとこなど、ごく近しい親族や、友人も招待するとこのくらいになる家族もいるでしょう。

引き出物

引き出物は用意したほうが思い出になりますが、大規模な披露宴のような袋一杯のギフトでなくとも大丈夫。
どちらにせよ引菓子らしいものを選んだほうが、きちんと感はでます。

家族や親族の前で結婚の誓いを立てるだけ。
簡単ではありますが、十分に思い出に残る時間を過ごせます。
挙式のみの場合は費用も大幅に抑えることができるので、とりあえず形だけでもというカップルに最適。
会場使用料金、式で使用する小物、新郎新婦の衣装、ヘアメイク代、カメラマン代程度、費用を抑えられます。
あまり手間をかけたくない、時間がないという場合にぴったりです。
遠方からも親族に集まってもらう場合は、物足りないと思われるかも知れません。

流れ

1. 【準備】新郎新婦が式場入りし、衣装やヘアメイクを準備。
2. 【入場】新郎新婦が入場し、挙式スタート。
3. 【写真撮影】ウェディングドレスや白無垢で撮影しましょう。

費用の相場

挙式のみを行う場合の費用相場は、10万円～40万円程度。
参列者の人数で挙式費用が変わることはあまりありません。
挙式のスタイルによって費用が変わります。

神前式の場合

神社仏閣での式で、費用は20万～40万円ほど。

教会式の場合

キリスト教式での式で、費用は20万～40万円ほど。

人前式の場合

人前式10万円～30万円ほど。
人前式はチャペルや神社仏閣を利用しない、宗教に左右されない式。
シンプルな挙式なら10万円や、それ以下で挙げることも可能です。

新郎新婦のみで海外挙式をしたカップルが、国内で再度報告するときによく利用されていました。

会食のみですので、レストランを手配するのが一般的です。
カジュアルでよいので、新郎新婦はタキシードやドレスを用意する必要がありません。
参加するゲストもそこまでのドレスアップする必要はないです。

天候を気にせず写真を撮りたいなら、フォトスタジオの建物内で撮影する「スタジオ撮影」。
結婚式らしい写真を残したいなら、教会チャペルでの撮影もできます。

庭園、観光地、想い出の場所、街中など好きな場所で撮影をする「ロケーション撮影」も盛んです。
天気がよいと最高の一枚になります。

ペット好きのカップルは「ペットOK」のスタジオや公園でのフォトウエディングもおすすめ。
ふたりらしいシチュエーションで想い出を残せます。

流れ

1. 事前に打ち合わせをしていない場合は、当日に衣裳選びをします。時間に余裕をみるのが吉。
2. ヘアメイクや着替えには1時間程度かかります。
3. ロケーション撮影のときは、ヘアメイクと着替えをした後にロケ地へ移動します。
4. 撮影時間は撮るカット数にもよりますが、衣裳が1着のときは1時間前後、2着のときは2時間前後とされています。
5. 撮影した写真の中から、モニターで気に入った写真を選び、現像してもらいます。

費用の相場

数万円から20万円程度まで、フォトロケーションや撮影するスタッフによってもかなり変わります。
ドレスや飾りなど、自分で他に手配したりする場合は安くなります。
撮影した写真は、約2週間～1ヶ月で送られてくるのが一般的です。

スタジオ撮影

専用の撮影スタジオで撮る「スタジオ撮影」。
費用は約5～10万円程度となっていてスタジオ撮影の方がリーズナブル。

ロケーション撮影

屋外や公共施設、庭園や商業施設などで撮影できる「ロケーション撮影」
ロケーション撮影の場合、費用は約10～20万円程度となっています。

写真撮影

人数が少ないので、全員としっかり写真を撮ることも可能です。
たくさん写真を撮っておいて、アルバムにしてあとで渡すのもいいでしょう。上司や同僚、友人がいるとなかなかできませんが、全員のゲストと3ショットを残すというのも一生の思い出になります。

オリジナルのアルバムを用意する

新郎新婦ふたりの生い立ちから出会いまでを振り返る、オリジナルのアルバムがあれば、歓談もより盛り上がります。
当日のゲストとの写真を入れることで、それぞれの思い出を振り返ることも。

ケーキカット・ファーストバイト

多くの披露宴で定番のおすすめ演出は、ケーキカットやファーストバイトです。
全員が食べられるサイズのケーキを用意しておけば、食後のデザートとしてお出しできますね。

ゲスト一人ひとりに引き出物を手渡す

アットホームな演出としては、ゲスト一人ひとりに合わせた引き出物を選んで渡してみるのも嬉しいかも。
大規模な披露宴ではできませんが、少人数なら一人ひとりに手渡しで渡すこともできます。

基本的には一般的な披露宴と大きな流れの違いはありません。
費用と手間が削減できるのも嬉しいですが、少人数ならではの温かみある挙式ができるのが少人数結婚式の魅力！
ぜひあなたらしいアイデアを出して、思い出に残る結婚式を作り上げましょう！

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