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ダイヤモンドの評価基準「4C」を分かりやすく解説!

ダイヤモンドの評価基準「4C」
ダイヤモンドの価値を測る上で最も重要な、品質の評価基準となる「4C」について、解説します。
お時間が無い方は【要点】だけ、もっと詳しく知りたい方は【詳細】まで。
お好みに合わせてご覧くださいね。

【意味だけ知りたい!】
4Cの内容・言葉の意味だけを知りたい方へ

ダイヤモンドの4Cの種類や意味をさらっと知りたい方に向けて、箇条書きでまとめました!

  • カラット-Carat-は、ダイヤモンドの「大きさ・重量」
  • カット-Cut-は、唯一、人の技術が関与するダイヤモンドの「形の美しさ」
  • カラー-Color-は、ダイヤモンド「そのものの色」
  • クラリティ-Clarity-は、ダイヤモンドの「透明度・キズや内包物の有無」

以上がダイヤモンドの4Cです。

もっと詳しく知りたい方は、ここから先の文章で、より詳細にご説明しております。
4Cの説明に加えて、豆知識として「ダイヤモンドの蛍光性」、「ダイヤモンドの選び方」も掲載しています。

お時間・興味のある方は是非読み進めてみて下さい!


目次

  1. 【要点のみ!】4Cについてもう少し掘り下げて知りたい方向け
  2. 【より詳しく!】4Cについて詳しく知りたい方向け
  3. ダイヤモンドのシェイプ(形状)
  4. ダイヤモンドの蛍光性
  5. これまでの内容を踏まえた、ダイヤモンドの選び方
  6. まとめ

【要点のみ!】4Cについてもう少し掘り下げて知りたい方向け
「種類と簡単な意味だけじゃ知りたいことが分からない!」という方向けに、4Cの要点をまとめました。
要点を押さえておけば、ダイヤモンド選びの際に役に立ちますよ。

【4C】ダイヤモンドのカラット-Carat-:大きさ・重量

カラット-Carat-は「ダイヤモンドの重さ」。

「1カラット=1ct」と書かれ、数字が大きくなれば、ダイヤモンドは比例して大きくなります。
0.25ctのように、小数点第2位まで表記されるのが一般的。
カラット数の良し悪しは、人の好みによって様々です。

  • 普段使いのネックレス:0.1ctから0.3ct
  • 婚約指輪      :0.2ctから0.4ct
  • 大きめのダイヤモンド:0.5ct・0.7ct
  • ハイグレード    :1ct・2ct

このように、用途によっても喜ばれる大きさが変わってきます。

【4C】ダイヤモンドのカット-Cut-:カット

カット-Cut-は「ダイヤモンドの形の美しさ」。

唯一、人為的にダイヤモンドの輝きをコントロールできる要素です。
最も理想的な形とされるダイヤモンドの規格と比べて、どれだけ正確に形を成形できているかを評価します。
「EXCELLENT(EX)」が最高グレード「VERYGOOD(VG)」「GOOD(G)」「FAIR(F)」「POOR(P)」までの5段階で鑑定書には表記されます。
VERYGOOD以上ですと一般的に見て、とても美しい輝きを放つダイヤモンドと感じられるようです。

【4C】ダイヤモンドのカラー-Color-:色

カラー-Color-は「ダイヤモンドに色がないか」。

無色透明なほど、価値は高まります。
無色透明の「D」カラーを最高グレードとし、D・E・F・G・H・I……とZ評価までランク付けされます。
グレードが下がるにつれ、ダイヤモンドは黄色みを帯びていきます。

「H」カラー以上は、一般的に目視で黄色味をまったく感じないとされています。
しかし、人によってはI・J辺りまで透明に見えることもあるようで、実際に見て気に入ったものを購入しましょう。

【4C】ダイヤモンドのクラリティ-Clarity-:透明度・キズや内包物

クラリティ-Clarity-は「外傷と内包物がないか」。

ダイヤモンドは天然の鉱物ですので、多かれ少なかれ必ずと言っていいほど、表面に傷、内側にインクルージョン(内包物)があります。この傷や内包物が少ないほど評価が高くなります。
「FL(フローレス)」「IF(インターナリーフローレス)」「VVS1」「VVS2」「VS1」「VS2」「SI1」「SI2」「I1」「I2」「I3」の11段階に分けられています。

一般的に「VS2」以上なら内包物は目視できないとされています。
しかし「SI1」でも内包物の種類によってはほとんど気にならないということもあります。
10倍ルーペでダイヤモンドを覗き込む機会はまずないと思いますので、お好みです。

【より詳しく!】4Cについて詳しく知りたい方向け
4Cそれぞれについて、より詳細に知りたい方は、ここから先を読み進めてみてくださいね!

【4C】ダイヤモンドのカラット-Carat-:大きさ・重量

カラットは宝石の重さを測る、重量の単位です。
単位は「カラット(ct)」で表記され、1ctは0.2gと定義されています。

語源は紀元前500年頃にダイヤモンドの重さを測定する際に用いられた、カラブ豆に由来すると言われています。
4Cのグレードを測ることのできるダイヤモンドは、ラウンドブリリアントカットと呼ばれる形で、規格が統一されています。
そのためカラット数が大きくなるほど、ダイヤモンドの直径は比例して大きくなっていくのです。

ただし、カラットによる価格の推移は、比例しているわけではないのが注意点です。
ある一定の数値だけグッと値段が吊り上がる場合があります。
これをマジックサイズと言います。
例えば、0.99ctのダイヤモンドと、1ctのダイヤモンドは、見た目だけでは大きさに違いは見られません。
しかし、価格は大きく異なることが多いのです。
これは数値的に美しいものが一般的に好まれる傾向にあり、需要が高くなるために起こります。
0.5ct、0.75ct、1ctといったカラット数がこれに当たります。
自分で納得して購入するので0.99ctでもお得ならラッキーという方もいらっしゃいます。
特に1ct以上は、投資目的で購入されることもあるほど、特別な価値のあるカラット数として考えられています。

ただし、ギフトで送られる方は、鑑定書にしっかりと記載されてしまうことだけは留意してください。

↓ もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください!
ダイヤモンド【カラット】の意味をご存じですか?

【4C】ダイヤモンドのカット-Cut-:カット

カットはダイヤモンドの輝きを最も決定づける、ダイヤモンドのプロポーションの美しさを測る評価です。
唯一、後天的に人の手によってダイヤモンドの輝きをコントロールできる要素。
ラウンドブリリアントカットと呼ばれる、57(58)面体のダイヤモンドを効率よく輝かす、最上の形に成形されたダイヤモンド。
これのプロポーション(形)・ポリッシュ(表面の研磨)・シンメトリー(対称性)を総合して評価します。
「EXCELLENT(EX)」「VERYGOOD(VG)」「GOOD(G)」「FAIR(F)」「POOR(P)」までの5段階で鑑定書には表記されます。

EXCELLENTが最高グレードではありますが、その中でも選りすぐりのもので、トリプルエクセレント(3EX)とハート&キューピッド(H&Q)という基準があります。
トリプルエクセレント(3EX)は、プロポーション(形)・ポリッシュ(表面の研磨)・シンメトリー(対称性)の3項目のすべてがエクセレント評価をとったダイヤモンドを指します。
非の打ちどころのない完璧なプロポーションです。
ハート&キューピッド(H&Q)は、シンメトリー(対称性)を極限まで突き詰めると、特殊なルーペで見た時に8つのハートと8本の矢のような模様が浮かび上がることからその名前が付きました。
かなりの精度で研磨されていないとこの美しいパターンを作り出すことはできません。
EXCELLENT評価でも、トリプルエクセレント(3EX)やハート&キューピッド(H&Q)がでないこともありますので、この評価が付いているダイヤモンドは特に貴重です。

一般的にVERYGOOD以上の評価が取れていれば、輝きに満足いただけるダイヤモンドであるでしょう。
ダイヤモンドのキラキラとした輝きは、主にカットによって引き出されます。
4Cのカラット以外で、最も優先すべき評価はカットとおっしゃる方も多いです。

↓ もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください!
ダイヤに命を吹き込む~ダイヤモンドのカットの種類~

【4C】ダイヤモンドのカラー-Color-:色

ダイヤモンドの色に関する評価で、無色が基準となります。

最高グレードはDIAMONDの頭文字から取られた「D」カラー。
黄色味を感じられる「Z」カラーまで、全23段階で評価されます。
カラーの判定は、完全に制御された照明下でマスターストーンと比較して行われます。
そのため色の違いはかなり微妙で、様々な環境下でダイヤモンドを見る素人の目にはわかりにくいということも発生します。
しかし価格にはしっかりと反映されますので、ご自身の目で見て納得できたものが正解とも言えます。

  • D・E・F  :「Colorless(カラーレス)」
  • G・H・I・J:「NearColorless(ニアカラーレス)」

として一つの基準になっています。

  • 「Colorless(カラーレス)」    :最上グレードと言って差し支えないでしょう。
  • 「NearColorless(ニアカラーレス)」:人によっては評価が分かれるところです。
  • 「H」カラー以上         :目視で透明に見えることでしょう。
  • 「I・J」カラー           :少し黄色いと感じる方もいれば、まったく感じない方もいます。

もしリングやネックレスの金属を、ゴールドにすることを検討されている場合は、ある程度カラーグレードを落としても十分透明に見えます。
プラチナの場合はこだわって選ぶのもよいでしょう。

↓ もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください!
ダイヤモンドのカラーグレードとは?ファンシーカラーダイヤ・蛍光性についても解説!

【4C】ダイヤモンドのクラリティ-Clarity-:透明度・キズや内包物

ダイヤモンドは長い年月をかけて地球内部で圧縮された炭素の結晶体。
黒い炭素の塊や不純物がほぼ必ず少量内包され、表面に微量の傷がつくこともあります。
これらは内包物(インクリュージョン)とブレミッシュ(傷)と表現され、これが少ないほど、もしくはないものが高い評価を得ます。
10倍の拡大鏡でダイヤモンドを検査しますので、カラーと同様、差がわかりにくいグレードもあります。

評価は「FL」「IF」「VVS1」「VVS2」「VS1」「VS2」「SI1」「SI2」「I1」「I2」「I3」の全部で11段階に分けられています。
それぞれ解説します。

「FL(Flawless)」フローレス

10倍の倍率で内側も外側もまったく欠点が見られない。

「IF(InternallyFlawless)」インターナリーフローレス

10倍の倍率で内包物がなく、外側には微々たる欠点。
販売しているショップが少ない。

「VVS1(VeryVerySlightly1)」ベリーベリースライトリ―1

10倍の倍率で見ても内包物がごくごくわずか。
熟練の評価者でも発見が難しい。
一般的に流通しているダイヤモンドの中では最高のグレード。

「VVS2(VeryVerySlightly2)」ベリーベリースライトリ―2

10倍の倍率で見ても内包物がごくわずか。
熟練の評価者でも発見が難しい。

「VS1(VerySlightly1)」ベリースライトリ―1

10倍の倍率で内包物が注意深く観察して微少発見できる。
肉眼では全く見えない。

「VS2(VerySlightly2)」ベリースライトリ―2

10倍の倍率で内包物をよく観察して発見できる。
肉眼では非常に困難。

「SI1(SlightlyIncluded1)」スライトリ―インクル―デッド1

インクル―ジョンが10倍の倍率で見てわずかに確認できる。
肉眼では内包物が発見しづらい。

「SI2(SlightlyIncluded2)」スライトリ―インクル―デッド2

10倍の倍率で見て内包物がわずかに確認できる。
肉眼でも内包物が少し確認できる。

「I1(Imperfection)」インパーフェクション1
「I2(Imperfection)」インパーフェクション2
「I3(Imperfection)」インパーフェクション3

10倍の倍率で見て内包物が容易に発見できる。
肉眼で見ても、黒い斑点が見えたり、白いモヤがかかったり。
透明度や輝きに影響を与える可能性が高い。

基本的に「VS」以上であれば、肉眼で見て内包物は確認できないでしょう。
「VVS」グレード以上は鑑定書的に見栄えが良いので人気があります。
「IF」以上は本当にこだわりの強い方は探される方もいらっしゃいます。

↓ もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください!
ダイヤモンドのクラリティとは透明度。グレードの選び方はどうする?

ラウンドブリリアントカット

ダイヤモンドの代名詞とも言われる、丸い形のカット。
57(58)面体で構成され、上から入ってきた光をすり抜けさせずに、綺麗に反射してくれる理想のプロポーションです。
このラウンドブリリアントカットを施されたダイヤモンドのみが4C評価を受けることができます。
反射・屈折率を計算し、ダイヤモンドの輝きを最大に引き出した、これ以上ないほど完成されたカットシェイプと言えます。

ファンシーカット

ファンシーカットとは、簡単に言えばラウンドブリリアントカット以外のカット。
四角・楕円・ハートなど、人とは違うユニークなカットをお求めの方におすすめです。
4C評価はできませんが、それぞれに魅力のあるカットであることは間違いありません。

スクエア系

直線的な四角い形状が特徴的なものを2つご紹介。

プリンセスカットは、正方形のカット。
モダンで気品のある表情が魅力で、ラウンドブリリアントカットの次に婚約指輪で人気のカットと言われています。
エメラルドカットは、もともとエメラルドのために編み出されたカット方法。
長方形のような形状で、まるで鏡の世界を覗いているようなエレガントな魅力があります。

ラウンド系

楕円といった正円ではない丸みのある形状です。
オーバルカットは楕円形のカット。
卵のようなコロンとした形状が優しい印象で、クラシカルなデザインと相性が良いです。
クッションカットは角を丸く成形した正方形状のカット。
角張ったところがなく、すっきりとした優しさも感じられます。

その他

こんなカットもあるんだ!と驚くような形状もあります。
ハートシェイプカットはそのままの意味でハートの形のカット。
マーキスカットは植物の葉のような形状で、シャープさと丸みを持つカット。
ペアシェイプカットは別名ティアドロップカットといい、しずく型の形状のカットです。

気になる豆知識として、ダイヤモンドの蛍光性という項目があります。
4Cとは異なり、蛍光性の有無によってダイヤモンドの評価が変わるということはありません。

一方で鑑定書ではこのデータを見ることができます。
人によっては蛍光性が優位に働いているように見えたり、価値を損なって見えたりすることもあるようです。

蛍光性とは簡単にまとめると、蛍光照明やブラックライト、強い太陽光で照らした時に、青色や黄色といった光を放つかという違いです。
特殊過ぎる環境下での光り方ですので、普段通りでしたらまったく問題になりません。

ダイヤモンドの国際的鑑定機関GIAは、蛍光性はダイヤモンドの美しさには影響しないとしつつも、強い青色の蛍光性を持つダイヤモンドは美しい外観と感じられる研究結果もあると明らかにしています。
反対に4Cのグレードが最高ランクを獲得しているダイヤモンドなのに、なぜか白っぽく見える?と疑問を持った場合は、この蛍光性が強すぎたためという例もあるようです。

まとめると、美しく輝くクオリティの高いダイヤモンドが欲しい!と思われるなら、

  • カット  :「VERYGOOD」以上
  • カラー  :「H」カラー以上
  • クラリティ:「VS」以上

を基準にされると、満足度の高い綺麗なダイヤモンドが手に入ります。

あとはカラット数と予算との兼ね合いです。
カラット数は大きければ大きいほど良いと思われることもあれば、ジュエリーとして使う用途によって大きさが限定されることもあるでしょう。
まずは大体のカラット数を決めて、次にカットを重視。
カラーとクラリティは、予算が決まっていればそちらも考慮して決めていくとよいでしょう。

まとめ
ダイヤモンドは円形のフェイスを持つラウンドブリリアントカットにおいてのみ、4Cという評価項目を持ちます。
カラット・カット・カラー・クラリティの4項目でダイヤモンドは評価され、価値が決定します。

ダイヤモンドを選ぶ上で大切なことは、鑑定書のデータとにらめっこするだけではなく、実際に自分の目で見て納得して購入するということです。
ダイヤモンドの大きさ、カットからくる輝きの美しさ、ダイヤモンドの内側の透明感、天然の鉱物であるダイヤモンドはそれぞれ個性があります。

4Cの評価項目の優先度を考えることは、スムーズなダイヤモンド選びに有利に働きますが、最終的な価値観は自分の目で決める、これがダイヤモンドを評価する本来の正しい方法です。
ぜひ店頭でダイヤモンドの魅力を楽しんでみてください。

SUEHIRO ~お電話でのお問い合わせもお気軽に!お待ちしております!~

【ダイヤモンド選びの基礎知識】ダイヤモンドの評価基準4Cとは?