ダイヤモンドの重さは「カラット」。その由来や数値をご紹介!
カラットとは、ダイヤモンドの価値を決める4項目の内のひとつ、4Cの中の「重さ」を表しています。
見た目から違いが最も分かりやすい評価基準です。
1カラットは0.2gとされ、カラット数が大きくなればなるほど希少性が高まり、高価になっていきます。
ダイヤモンドのカラットが示すものは、「重量」。
「ダイヤモンドのカラット」という言葉は聞いたことのある方が多いと思います。
カラットはダイヤモンドの大きさがどの程度か知る上でとても役に立つ単位です。
しかし実は、このカラットは単に大きさを示すものではありません。
カラットとは、ダイヤモンドの価値を決める4項目の内のひとつ、4Cの中の「重さ」を表しています。
見た目から違いが最も分かりやすい評価基準なのです。
一般的には「大きさ」と思われがちですが、実は「重さ」を表す単位です。
1カラットは0.2gとされ、カラット数が大きくなればなるほど希少性が高まり、高価になっていきます。
何故、カラットがダイヤモンドの大きさと結びついていったかと言いますと、ダイヤモンドの「ラウンドブリリアントカット」が、ほぼ均一なプロポーションだからです。
ダイヤモンドといえば58面体の有名な形がありますが、大抵のダイヤモンドはその形をしています。
同じ規格なため、「重量=大きさ」と見ても、ほとんどのダイヤモンドは対象となります。
「カラット」という単位の由来は?
カラットという言葉は、「イナゴマメの実」に由来しています。
イナゴマメの種はとても粒が揃っており、ほぼ同じ重さをしていました。
そのため、ダイヤモンドを古典的な秤で測定し取引していた昔の宝石商たちは、乾燥させたイナゴマメの種をダイヤモンドの天秤の分銅として用いたとされています。
現在では、カラットはダイヤモンドに限らず、宝石の重さを表す単位として世界中で使用されています。
「カラット」の基準は、「200ミリグラム」と定義
宝石は化石燃料などとともに、国際間での取引がとても盛んな鉱物であるため、単位の基準も明確に定義されています。
日本で販売されている宝石類の多くは、アフリカなどの資源が豊富に埋蔵されている国々で採掘されており、大半が輸入品となっています。
日本ではcmという長さの単位を使っているのに、海外ではinchという単位がよく使われています。
国際間において質量の定義が異なっていては、いちいち流通する時に面倒で問題が生じる事になります。
「メートル法」が国際的にも主流となった現在では、1カラットは200mgとして国際単位系で統一されました。
「カラット」のマジックサイズ
「マジックサイズ」とは、「価格に与える影響のあるカラット数」を表す名称です。
具体的には「0.5カラット・0.75カラット・1カラット」がマジックサイズと呼ばれています。
これらのカラット数はわかりやすく表現すると、人気のあるカラット数であるということです。
このカラット数を上手く使うと、お得にダイヤモンドを購入できることがあります。
例えば、1カラット付近のダイヤモンドのカラット数で迷っている場合。
1カラット未満のものと1カラットを超えるものを比較します。
具体的には0.94カラットと1カラットの石を比較してみましょう。
すると二つの石はわずか0.06カラット程度の差でも、価格にすると約20%も変わってくるというのです。
これは4Cという概念を開発したアメリカで最も権威ある宝石鑑定協会のGIAもレポートしています。
0.06カラットの差は、見た目にはほとんど違いがわからないほどの差です。
カラット数の数値にこだわらないのであれば、「マジックサイズ」にわずかに届かないカラット数のダイヤモンドを購入するのがお得と言えます。
プレゼントで購入される際に、鑑定書付きであまり見ないカラット数のダイヤモンドであった場合、ダイヤモンドに少しこだわりのある方だと「どうしてこの数値なんだろう」と疑問を抱いてしまう場合があります。
プレゼントで鑑定書を付ける場合は、カラット数の数値にもこだわると失敗が少ないかもしれません。
「カラット」の計算方法
ラウンドブリリアントカットが施されたダイヤモンドは、その寸法からカラットを算出する方法があります。
厳密には、カットの等級による精度により、カラット数は微妙に異なることもあります。
しかし、既にジュエリーとしてセッティングされてしまっているダイヤモンドなど、おおよそのカラット数が知りたい時などには重宝します。
カラット算出の計算式
カラットの推定重量を計算してみましょう。
まず、ダイヤモンドの上から見た直径と深さを測ります。
これは「ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドのみ」に使えます。
その上で以下の数式に当てはめるとカラット数が算出できます。
【深さ×直径×直径×0.0061=カラット数】
ミリ(mm)単位で計算することができます。
ダイヤモンドは、人為的にラウンドブリリアントカットにしているため、完全な真円ではないこともあります。
直径を数か所測り、その平均の直径で計算するとより正確になります。
深さについては、テーブル面(上部の平たい面)からキューレット(下部のとがった先端)を測ります。
主なカラット早見表
計算式で数値は求められますが、次の早見表から概算することもできます。
直径と深さからカラットを見てみましょう。
【カラットの早見表】
- 【0.2ct】直径:3.81mm、深さ:2.31mm
- 【0.25ct】直径:4.1mm、深さ:2.49mm
- 【0.3ct】直径:4.36mm、深さ:2.64mm
- 【0.35ct】直径:4.59mm、深さ:2.78mm
- 【0.4ct】直径:4.80mm、深さ:2.91mm
- 【0.45ct】直径:4.96mm、深さ:3.01mm
- 【0.5ct】直径:5.14mm、深さ:3.11mm
- 【0.55ct】直径:5.31mm、深さ:3.21mm
- 【0.6ct】直径:5.47mm、深さ:3.3mm
- 【0.65ct】直径:5.62mm、深さ:3.39mm
- 【0.7ct】直径:5.75mm、深さ:3.49mm
- 【0.75ct】直径:5.89mm、深さ:3.57mm
- 【0.8ct】直径:6.02mm、深さ:3.64mm
- 【0.85ct】直径:6.15mm、深さ:3.72mm
- 【1ct】直径:6.48mm、深さ:3.91mm
- 【1.5ct】直径:7.41mm、深さ:4.48mm
- 【2ct】直径:8.16mm、深さ:4.94mm
ジュエリー・アクセサリーにおける、おすすめのカラット数や大きさ
実際のジュエリーでは、どのくらいのカラット数が人気なのでしょうか。
最もダイヤモンドジュエリーとして一般的な、婚約指輪や結婚指輪を例に見ていきましょう。
まずは海外。
有名ブランドティファニーを生んだアメリカでは、平均1カラット前後と大きなダイヤが人気です。
ダイヤモンドにはカラット数以外にも4Cという評価基準がありますが、アメリカではとにかくカラット数が命とされています。
では、日本の婚約指輪で選ばれているのは、どういったカラット数でしょうか。
最も多いのは「0.2~0.3カラット」、次いで「0.3~0.4カラット未満」と言われています。
アメリカと比べるとかなり小さいようにも思います。
一般的には、カラット数が大きくなるほどダイヤモンドの存在感があり、強い輝きを放つ華やかでゴージャスなジュエリーになります。
逆に、カラット数が小さくなるほど、清楚で可憐で普段使いもしやすい印象の指輪になります。
デザインや着けられる方の好みで選ばれているようです。
目安でいうと、0.3カラット程度が女性の指に着用した時にバランスよく指の中央に収まるデザインになります。
日本の国内ブランドでは、最も売れ筋なのも納得です。
売れ筋なので、デザインも豊富に取り揃えられているため、お気に入りの指輪も探しやすいと思います。
メレダイヤモンドとは
「小粒石(melee)」という言葉からとられた「メレダイヤモンド」。
メレダイヤモンドとは、0.1カラット以下の小さなダイヤモンドを指します。
メレダイヤモンドは、メインのダイヤモンドの横に添えられる、アクセントとしての石の役割がほとんどです。
たくさん付けられることもありますので、鑑定書が付けられることはないでしょう。
メインのダイヤモンド以外に、メレダイヤモンドを添えることで、指輪の輝きやゴージャスさはかなり変わります。
キラキラした指輪が好きな方は、メレダイヤモンドがたくさん付いているデザインを選ぶのがおすすめです。
【少し耳より情報】少しお買い得な「カラット数」のダイヤモンドがある!
同じ大きさなのにお得に買える?
カラット数には0.3カラットのような大きさの観点以外にも、人気なものがあります。
それは「キリの良い数字」です。
もし誰かに、「カラット数はどのくらい?」と聞かれたら、少し大きめの数値を言ってしまう場合があるのではないでしょうか。
本当は、0.2カラットのダイヤモンドだけれど、0.3カラットと答える方は結構多いです。
そういった気持ちを反映して、市場の価格も変動しています。
例えば、0.29カラットのダイヤモンド。
0.3カラットと比較しても、見た目の直径はほぼ同じです。
ほとんど大きさが変わらないのに、0.30ctの方が、実はワンランク高価になります。
もし、0.29カラットのダイヤモンドと0.3カラットのダイヤモンドで購入を迷った場合、0.29カラットを選ぶと、ほとんど見た目は変わらないのにお得にダイヤモンドを手に入れることができることがあります。
カラーを落としてカラットを大きくがお得!
「カラット数がある方が、見栄えが良く高価」というイメージが強いかもしれませんが、実際にはカラット以外の「3C」の基準も大きくグレードと価格に関わります。
4Cの中の「カラー」は、DからZまでグレードが分かれています。
こだわる方はこだわるところです。
無色透明のダイヤが1番価値の高いダイヤモンドとなり、等級が下がるごとにダイヤモンドは黄色味を帯びていきます。
近年は品質の良いダイヤモンドが採れにくくなってきているため、カラット数が大きく、カラーの評価も高いダイヤモンドはとても希少です。
カラットとカラー、2つの評価が高水準なダイヤモンドを購入しようとすると、もちろん高額の費用が発生してきます。
カラーのグレードは、実は1~2ランク程度の差ではそれほど色味に違いがありません。
宝石の鑑定機関でも、マスターストーンと呼ばれるダイヤモンドを隣に置き、しっかりと調光が管理された部屋の中で、熟練の鑑定士が見てやっと測定ができるものです。
素人目では、近いカラーグレードのダイヤを並べて比較しても、ほとんど違いがわからないという方が多いのです。
また、ジュエリーにしてしまうと、枠や台座や他のカラーストーンの色も影響して、カラーを正確に識別することは更に困難になります。
費用のことを考えるのでしたら、カラーのグレードを落としてカラット数の大きなものを購入するという選択肢もおすすめですよ!
まとめ
ここでは、ダイヤモンドの重さ、カラットについてお話ししました。
カラットは、ダイヤモンドの評価につながる4Cのうちの1つで、ダイヤモンドの価値を測る重要な要素の一つです。
しかし、カラットが大きいほどダイヤモンドの価値が比例して上がるかというと、一概にそうとはいえません。
その他の3C、カラー・クラリティ・カットなど、様々な要素と関連して総合的に判断し、最終的な価値が決められます。
婚約指輪などに代表されるブライダルジュエリーにもよく選ばれているのは、0.3カラットです。
しかし国や好みが変われば、品も変わります。
あまり意識しすぎずに、お好みのものを購入するのがよいでしょう。
宝石は一つとして全く同じものはなく、すべてが異なる個性を持っています。
ダイヤモンドを実際に見ていくと、惹かれる石や好きな石が見つかることもあるかもしれません。
ぜひ様々な視点から見て、最高にお気に入りの1石を見つけてみてください!